亀に乗って竜宮城へ ~南紀勝浦「ホテル浦島」日帰り温泉巡り~

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忘帰洞

浦島太郎が助けた亀に乗って竜宮城へ行く言う話は、誰でもが知っている浦島太郎の昔話での話での一コマである。しかし、本当にこの世の中に竜宮城のような所があれば、行ってみたくなるのが旅心ではないか。今回は、「忘帰洞」で有名な和歌山県南紀勝浦のホテル浦島での日帰り温泉巡りを紹介しょう。

近海マグロ水揚げ日本一の漁港

和歌山県南紀勝浦は、本州最南端に位置する潮岬から直ぐの所にある。気候は、温暖で冬でも暖かい。しかも、夏も海風により意外と過ごしやすい環境である。南紀勝浦の沖合数十キロの海域に黒潮が流れている。この黒潮に乗り、マグロが回遊してくるのだ。

勝浦漁港

ここは、南紀勝浦は、近海生マグロの水揚げではね日本一の漁港である。マグロと言えば、白く冷凍に凍ったマグロを見かけるが、日本近海の生マグロは青森県の大間と南紀勝浦でしかお目にかかることができない。

カメに乗って竜宮城へ

今回紹介するホテル浦島は、勝浦湾の入り江奥にあるため、車などで直接行くことができない。そこで、ホテル専用の桟橋から船で移動することになる。しばらく待つこと、桟橋に向かって1隻の船が近づいてくる。遠くに見る限り、漁船ではないが、観光地にある遊覧船に見える。

浦島丸

船体が近付くにつれて、何やらいかがわしい姿ではないか。カメだ。カメの姿をした船である。ホテル浦島には、このカメ型の船で移動することになる。日帰り入浴であることを告げ、いよいよ船内に乗り込む。しかし、中はいたって普通の遊覧船そのものであった。

浦島丸からの勝浦湾

しかし、ホテル浦島と桟橋の間を移動するための船であるが、ホテル浦島を利用する客であれば「無料」で利用できる。

海辺では珍しい硫黄泉

勝浦温泉には、200カ所あまりの源泉があり、ここホテル浦島には、12の源泉がある。しかも、毎分2万リットルの50℃の温泉が自然噴出しているのだから驚きである。

硫黄泉の勝浦温泉

そして、こうした海に近い温泉の場合、一般的にナトリウム系の泉質になるのだが、ホテル浦島の源泉は、海辺の温泉では非常に珍しい硫黄泉なのだ。もちろん、ナトリウム泉もあるので、一度に多くの泉質の温泉を味わうことができる。

巨大ホテルは温泉天国

ホテル浦島の桟橋に到着し、ロビーで日帰り入浴の受付と料金1000円を支払う。ホテル浦島には、有名な忘帰洞のほかに7つ浴場がある。まさしく、ここは竜宮城ならぬ温泉天国なのである。しかも、一般的に巨大ホテルの温泉は、循環式になるのだが、ここホテル浦島では全てが「源泉かけ流し」となっているのも温泉好きにはたまらない。

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ここが有名「忘帰同」

ホテルでは、泊り客が帰るあたりから、7つある浴場の清掃が行われる。日帰り入浴する客は、清掃時間帯の合間をぬって利用することになる。

忘帰洞入口

まずは、有名「忘帰洞」から入浴することにする。ロビーから案内に従っていくと、忘帰洞の入り口に到着する。よく見ると、岩盤がむき出しになっているところがあり、ここが地下洞窟の中であることを思い知らされる。

脱衣所は広く至って普通である。浴場への扉を開けたその瞬間、写真でみる忘帰洞がその前に飛び込んでくる。忘帰洞の中に入り、温泉があるところまで行く。温泉がある湯船の向こうは、太平洋が手に届く所にあるではないか。温泉は、ちょうど良い41℃前後なので長湯ができる。

忘帰洞

しばらく、湯船に浸かり、目を閉じると、そこに聞こえるのは波しぶきの音が忘帰洞の中に響き渡る。その音は、単調で決して同じではなく、しかし、何か心地よく感じる。もしかしたら、母親の胎内にいたときの羊水の音と同じなのではと感じたとき、まさしくここから帰ることを忘れてしまうほどの心地よさだ。

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もう一つの洞窟風呂「玄武洞」

玄武洞

次に、玄武洞に移ってみる。玄武洞も忘帰洞と同じ、自然浸食によって出来た洞窟内に湧く温泉となっている。玄武洞は、忘帰洞に比べると細長く狭く感じられるが、普通の共同浴場の大きさの3倍はある広さである。そして、岩盤がむき出しになった岩肌が、普通の温泉場でないことが窺い知れる。泉質は、忘帰洞と同じ少し白濁した硫黄泉であるが、一番海に面した湯船は、透明なナトリウム泉の温泉がある。

海側の玄武洞

ここも、丁度長湯には最適な40℃前後である。荒々しい太平洋の海を眺めながら入る温泉は、また格別なもの。温泉には、泉質も大切であるが、やはり景観があってこそ生きてくるものとつくづく感じる。

一日居ても飽きない温泉テーマパーク

続いて「天海の湯」に移ってみる。忘帰洞も玄武洞も洞窟内の温泉であったが、天海の湯は、海抜80メールにある温泉である。もちろん、ここも源泉かけ流しの湯。目の前に広がるのは地平線まで広がる太平洋の大パノラマ。地近くには遊覧船や漁船、遠くに大型の貨物船が行き交う。

天海の湯からの眺め

温泉に浸かり、海を眺めていると時間が経つのを忘れてしまう。忘帰洞もそうであったが、玄武洞も天海の湯も、とにかく時間を全く感じさせてくれない。

天海の湯露天風呂

ホテル内は、昼食を取ることもできる。万一、雨天であったとしても、濡れる心配もない。まさしく、温泉テーマパークではないか。しかもそこには、源泉かけ流しの本物の温泉と太平洋がある。

今回のリポートは日帰入浴だけであるが、宿泊なら名物の生マグロ料理を堪能できる。そして、黄金色に輝く太平洋の日の出や日が沈む忘帰洞もまた格別であろう。

ホテル浦島を後に

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