桜の代官山と空中庭園、新旧の名建築をめぐる散歩

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オシャレな町にある大正時代の名建築・旧朝倉邸

今回も、目黒川沿いのお花見ウォーキングです。中目黒駅から目黒川を越え、代官山方面に坂を上って行くと、左手に、大谷石で築かれた高い石垣が現れました。

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ここが、今回のウォーキングの目玉の一つ、旧朝倉邸。

旧朝倉邸は、東京府議会議長や渋谷区議会議長を歴任した朝倉虎治郎氏によって、 大正8年に建てられたそうです。東京23区に残る数少ない大正期の和風木造住宅で、なんと国の重要文化財に指定されているらしい。

100円のワンコインで立派な建物や庭園が見学できるのですね。しかも、60歳以上の人、障害のある人と付き添いの人は無料だそうな。

60歳まで待てないので、100円を払って中に入ると、目の前に重厚な建物が現れます。

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主屋は2階建てで、1階の南側に10 畳の仏間、12 畳の中の間(居間)、10 畳の寝間が並んだ作り。現在はこの三間を一室の広間に改造されていました。

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そして、北側が納戸、女中部屋、事務室があり、玄関の右手に広い洋間があります。

2階は、15 畳、12 畳半の二間続きの広間があって、ご主人が公職にあったときは会合などに利用されたそうです。

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ほかにも、茶室や土蔵、杉の間などがあり、杉の間の縁側からは広々とした庭を眺めることができました。

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この辺りは代官山というくらいだから高台にあり、庭の高低差はかなりのもの。

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西渋谷台地の崖線の上から当時は富士山や目黒川とその周辺の田園風景を眺めることができたのでしょうね。

静かに庭に佇んでいると、東京の中心部にいることを忘れる静けさを味わうことができました。

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西郷さんゆかりの西郷山公園と菅刈公園

旧朝倉邸を出て、旧山手通りを西新宿方面にしばらく歩くと、左手に公園が現れます。

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ここは、西郷山公園。

明治時代、西郷隆盛の弟従道の別邸があったところから名づけられたらしい。山と言うだけあって、展望台からは目黒の街並みを見渡すことができました。

桜のシーズンなので芝生広場では多くの人たちがお花見を楽しんでいます。

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西郷山公園を出て、すごいお屋敷が建ち並ぶ住宅街を下ります。

次に向かったのが、菅刈公園。

以前、ここに来たときは草が生い茂る湿地帯だった記憶があります。それが、今や立派に整備された公園になっていました。

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ここも明治時代は西郷従道の別邸だったらしい。

当時、ここには木造二階建ての洋館と書院づくりの和館などが建てられていたそうです。ちなみに洋館は、昭和39年に愛知県犬山市の「明治村」に移され、 国の重要文化財に指定されているとのこと。

そういえば昔、明治村に行ったときに西郷従道の別邸を見学したことを思い出しました。

公園の中には、庭園が一部復元されています。明治天皇もここを訪れたことがあるそうで、当時の西郷家のパワーを実感しました。

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目黒には、現代のバビロンの空中庭園がある

菅刈公園から目黒川をずっと遡って行くと、巨大なコロシアムのような建築物が見えてきます。

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ここは、大橋ジャンクション。

大橋ジャンクションとは、首都高速3号渋谷線と中央環状線を結ぶ施設。高架の3号渋谷線と地下トンネルの中央環状線をジャンクションで結ぶためには高低差の問題と用地の問題を解決する必要があったそうです。そこで、ジャンクションをループ状にして少ない敷地面積で高低差を稼ぐようにしたらしい。

結果的に、目黒区の大橋周辺にとてつもない巨大なコンクリートの建築物が登場したのですね。

ジャンクションは、ドーナツのような楕円形でなっており、高さは地上11メートルから35メートル。

どこから入るのだろうと思って、野球場の入り口を探すようにして歩いていくと、巨大なドーナツの切れ目が見えました。そこから中に入ると巨大な空間が現れます。

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ここがオーパス夢広場。

ドーナツの真ん中にあたる空間で、フットサルコートや池などがありました。そこでは子供たちの歓声が聞こえます。

広場に入り、目についたエレベーターで屋上にある目黒区天空庭園へと向かいます。

エレベーターの扉が開き、降り立つとまさに空中庭園が実感できました。芝生や木々の広場の先に、近くのビルの屋上が見えるのです。

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天空庭園は、約6%の勾配のループ状で、約30種類の樹木や花が植えられているそうです。

1周約400メートルの庭園がドーナツ状に延び、それぞれのエリアにコンセプトの違う木々の植栽がなされている。

体感的には幅の広い尾根道を歩いている感覚でしょうか。総面積は約7000平方メートルで、高木・中木およそ1,000本、低木・地被類およそ3万株が植えられているらしい。

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かつて世界七不思議のひとつに数えられたバビロンの空中庭園がありましたが、ここはまさにそんな感じがしました。

ループの最高点は「富士見台」と呼ばれる展望台が設けられています。晴れた日は富士山が見られるそうですね。

残念ながら夕方だったとのと曇っていたので見ることはできませんでした。

入れないエリアでしたが、田んぼもあるのですか。

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近代的な建築物の屋上にある田んぼはまさに未来の景観でした。

( 取材日 2014年4月2日 )

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